会社への損害賠償請求

弁護士岩本尚光|静岡県全域の労働災害・労災

労災保険で補われない損害を、会社に請求できる場合があります

労災保険は、治療費や休業中の収入の一部などを補う制度で、慰謝料は支給されません。また、将来の収入の減少(逸失利益)も、全額が補われるわけではありません。会社に安全配慮義務違反などの責任がある場合は、労災保険とは別に、会社に損害賠償を請求できることがあります。

静岡県全域対応 初回相談60分無料 慰謝料・逸失利益・休業損害を相談可能 ご本人・ご家族・ご遺族からの相談に対応

労災と認定されたことだけで、会社の責任が決まるわけではありません。会社の落ち度、事故との因果関係、証拠によって結論が変わるため、見通しを率直にお伝えしたうえで進め方を一緒に考えます。

Worriesこのようなお悩みはありませんか

労災保険から慰謝料は出ないと言われた

精神的な苦痛に対する賠償を、どこに求めればよいか分からない。

「労災保険で終わり」と言われた

会社から言われたが、本当にそれ以上は請求できないのか知りたい。

後遺障害が残り、将来の収入が心配

労災保険の障害(補償)等給付だけで足りるのか分からない。

会社の安全対策に問題があったと思う

安全装置や手順、教育が不十分だった。

Liability会社に責任を問える場合

会社に損害賠償を請求する主な根拠は、次のとおりです。

根拠内容
安全配慮義務違反会社は、働く人の生命や身体の安全に配慮する義務を負っています(労働契約法5条)。危険を予測でき、防ぐ手段をとれたのに、それを怠った場合に問題になります。
不法行為会社や、上司・同僚の故意や過失によって損害が生じた場合です(民法709条・715条)。
工作物責任建物や設備の欠陥(設置・保存の不備)が原因で事故が起きた場合です(民法717条)。

建設現場などで、下請の作業員が元請の指揮・監督のもとで働いていた場合には、元請会社の責任が問題になることもあります。交通事故のように第三者の行為で被災した場合は、その相手方(や保険会社)が主な請求先になります(「通勤災害・交通事故労災」)。会社の責任の考え方は「安全配慮義務違反」のページで詳しくご説明しています。

Damages請求できる損害の項目と、労災保険との関係

会社に請求できるのは、実際に生じた損害のうち、労災保険で補われていない部分です。項目ごとの関係は次のとおりです。

損害の項目内容労災保険との関係
治療費治療にかかった費用療養(補償)等給付で支払われた分は、重ねて請求できません。
休業損害休業中の収入の減少休業(補償)等給付(60%)を差し引いた残りを請求できます。休業特別支給金(20%)は差し引かれません。
入通院慰謝料入院・通院を強いられた精神的苦痛労災保険にない項目のため、会社への請求で扱います。
後遺障害慰謝料障害が残ったことへの精神的苦痛同上。障害の程度(等級)によって大きく変わります。
後遺障害逸失利益障害によって将来の収入が減る分障害(補償)等給付のうち、支給された分などを差し引いた残りを請求します。
死亡逸失利益・死亡慰謝料亡くなった方の将来の収入と、精神的苦痛遺族(補償)等給付との調整があります。慰謝料は、亡くなった方本人の分に加えて、ご遺族固有の分も認められています(民法711条)。
将来の介護費用重い障害で介護が必要な場合の費用介護(補償)等給付との調整があります。
弁護士費用訴訟を起こした場合裁判では、損害額の1割程度が損害として認められることがあります。

障害(補償)等年金などの年金で支払われる給付は、すでに支給された分や支給が確定した分が差し引かれ、将来の分の扱いには法律上の特別な調整があります(労働者災害補償保険法64条)。個別の計算は、ご相談の際にご説明します。

Reduction金額が減る場合(過失相殺・素因減額)

過失相殺

ご本人の不注意も事故に影響した場合、その割合に応じて賠償額が減ります(民法418条・722条2項)。ご本人に不注意があっても、請求そのものができなくなるわけではありません。

素因減額

持病など、ご本人側の事情が損害の発生や拡大に影響した場合に、減額されることがあります。

計算の順番

裁判例では、損害額から過失相殺をした後に、労災保険の給付を差し引く考え方がとられています。過失の割合が大きいほど、会社に請求できる額が小さくなる点に注意が必要です。

Deadline請求の期限(時効)

会社への損害賠償請求には、労災保険の請求期限とは別に、時効があります。生命・身体の侵害による損害賠償は、次のとおりです。

請求の根拠期間と起算点
安全配慮義務違反(債務不履行)権利を行使できることを知った時から5年/権利を行使できる時から20年
不法行為損害と加害者を知った時から5年/不法行為の時から20年

2020年3月31日以前に起きた事故には、改正前の民法が適用される場合があります。起算点は事案によって異なるため、事故から時間がたっている場合は、早めにご相談ください。くわしくはコラム「労災で慰謝料は請求できる?」でも解説しています。

Evidence請求で重要になる証拠

会社への請求では、「会社に落ち度があったこと」と「どれだけの損害が生じたか」の両方を、資料で示す必要があります。

事故の状況

現場や設備の写真、事故報告書、作業手順書、安全教育の記録、同僚の証言

労働基準監督署の資料

労災の支給決定の通知や支給記録。監督署の調査資料は、個人情報の開示請求で入手できる場合があります。

けがと治療の経過

診断書、診療録、画像や検査の結果、後遺障害の等級認定の通知

働き方

タイムカード、勤怠記録、業務の指示のメールなど(過労や精神疾患が問題になる場合は特に重要です)

資料がそろっていなくても、ご相談の段階であきらめる必要はありません。何をどう集めるかから、一緒に確認します。

For Familyご家族・ご遺族からのご相談について

ご本人だけでなく、ご家族・ご遺族からのご相談にも対応しています

ご本人が入院中・通院中で、ご自身では相談が難しい場合も、ご家族からのご相談を承っています。

  • 亡くなった方の損害賠償請求権は、相続人が引き継ぎます。
  • あわせて、父母・配偶者・子には、ご遺族固有の慰謝料も認められています(民法711条)。
  • くわしくは「死亡労災・ご遺族の相談」のページもご覧ください。

会社の責任を問えるか、まずは確認してみませんか

初回のご相談は60分まで無料です。事故の状況や証拠、労災保険の給付状況を伺い、見通しを率直にお伝えします。

Flow請求の流れ

  1. ご相談・資料の確認

    事故の状況、治療の経過、会社の対応、労災保険の給付状況を確認します。

  2. 資料の収集

    労災の支給記録や監督署の調査資料、医療記録などを集めます。

  3. 損害額の計算

    後遺障害が残る場合は、等級が決まってから全体の損害額を計算します。

  4. 会社への請求

    弁護士が代理人として、書面で会社に請求します。会社が加入している保険から支払われることもあります。

  5. 交渉・労働審判・訴訟

    責任の有無や金額について交渉します。合意できれば示談で解決します。

労災保険の申請がまだの場合は、先に給付を確保します(「労災保険給付申請」)。

Merit弁護士に相談するメリット

会社の責任の見通し

事故の状況や証拠から、会社に責任を問えるかの見通しを整理します。

損害額の計算

慰謝料、休業損害、逸失利益などを、資料に基づいて計算します。

労災保険との調整

すでに受け取った給付との調整を踏まえて、請求できる額を整理します。

Fee会社への損害賠償請求の弁護士費用

ご相談内容、会社の責任の見込み、後遺障害の有無、損害額、交渉・労働審判・訴訟の必要性により、費用は異なります。ご依頼の前に、見通しと費用をできる限り分かりやすくご説明します。

初回のご相談

60分まで無料です。ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も承ります。

ご依頼の費用

着手金・報酬金は、ご依頼の内容(交渉、労働審判、訴訟など)によって異なります。目安は「弁護士費用」のページでご確認いただけます。

具体的な費用は、事案の内容により異なります。正式なご依頼の前に、弁護士費用と対応範囲をご説明し、ご納得いただいたうえで進めます。詳しくは「弁護士費用」のページもご覧ください。

FAQよくある質問

労災保険から給付を受けました。それでも会社に請求できますか?
会社に責任がある場合は請求できます。労災保険に慰謝料はなく、休業損害や逸失利益も全額は補われないため、その不足分を会社に請求します。すでに受け取った給付は、同じ性質の損害から差し引かれます。
自分にも不注意がありました。請求はできませんか?
請求はできます。ご本人の不注意の割合に応じて減額される(過失相殺)ことはありますが、それだけで請求できなくなるわけではありません。
在職中ですが、会社に請求すると働きづらくなりませんか?
在職中でも請求はできます。請求したことを理由とする解雇などは、無効とされる可能性が高いものです。退職後に請求する方法もあり、時期はご事情に合わせて検討します。
過労や精神疾患の場合も、会社に請求できますか?
請求できる場合があります。長時間労働によるうつ病と自殺について、会社の安全配慮義務違反を認めた最高裁判決もあります(最高裁平成12年3月24日判決)。くわしくは「過労・精神疾患の労災」をご覧ください。
会社から示談書へのサインを求められています。
サインする前に、内容をご相談ください。示談書には、それ以上の請求をしないという条項が入っているのが一般的です。後遺障害が確定していない段階で合意すると、後から請求できなくなるおそれがあります。

会社への請求を考えている方へ

「会社の責任を問えるか分からない」「労災保険だけで十分なのか知りたい」という段階でも構いません。初回のご相談は60分まで無料です。ご本人・ご家族・ご遺族からのご相談を承ります。

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弁護士 岩本尚光(静岡県弁護士会所属/所属:弁護士法人HOPE法律事務所)