労災保険給付申請

弁護士岩本尚光|静岡県全域の労働災害・労災

労災保険の給付は、被災されたご本人が請求できます

労災保険の給付は、会社が手続きをしてくれるものと思われがちですが、請求するのは被災されたご本人(亡くなった場合はご遺族)です。給付の種類によって請求書や期限が異なり、会社が証明に協力しない場合や、健康保険を使ってしまった場合には、進め方に注意が必要です。

静岡県全域対応 初回相談60分無料 給付の種類・期限・書類の準備を相談可能 ご本人・ご家族・ご遺族からの相談に対応

請求の期限は、療養・休業などの給付は2年、障害・遺族の給付は5年です。休業の給付は休んだ日ごとに期限が進むため、早めに確認しておくことをおすすめします。

Worriesこのようなお悩みはありませんか

どの給付を請求できるか分からない

事故のあと、どのような給付を受けられるのか分からない。

会社が手続きをしてくれない

会社に任せていたが、手続きが進んでいない。

会社が証明を拒んでいる

請求書の事業主証明を書いてもらえない。

健康保険で受診してしまった

労災なのに、健康保険を使ってしまった。

About労災保険の給付とは

労災保険は、仕事中や通勤中のけが・病気・障害・死亡について、治療費や休業中の収入などを補う国の制度です。請求にあたって、まず押さえておきたい点は次のとおりです。

① 請求するのはご本人です

労災保険の給付を請求するのは、被災されたご本人(亡くなった場合はご遺族)です。会社が手続きを手伝うことが多いですが、会社に任せきりにする必要はありません。

② 労災に当たるかは、労働基準監督署が判断します

会社が「労災ではない」と言っても、それで決まるわけではありません。労災に当たるかどうかは、労働基準監督署が判断します。

③ 給付の種類ごとに、請求書と期限が異なります

治療費、休業中の補償、後遺障害、ご遺族への給付など、種類ごとに請求書と期限が分かれています。

仕事中の事故そのものについては「労災事故・業務災害」、通勤中の事故については「通勤災害・交通事故労災」のページもご覧ください。

Benefits労災保険給付の種類と請求の期限

主な給付は次のとおりです。請求書は、原則として事業場を管轄する労働基準監督署に提出します。治療費(療養の給付)は、労災指定の医療機関を通じて請求します。

給付内容請求の期限
療養(補償)等給付治療費。労災指定の医療機関なら窓口での負担はありません。指定外で立て替えた場合は、後から費用を請求します。2年
休業(補償)等給付療養のために働けず、賃金を受けない日の4日目から支給されます(下の「休業補償の仕組み」を参照)。2年
障害(補償)等給付治療を続けても障害が残った場合に、障害等級に応じて支給されます。5年
遺族(補償)等給付亡くなった方の収入で生計を維持していたご遺族に支給されます。5年
葬祭料(葬祭給付)葬祭を行った方に支給されます。2年
介護(補償)等給付重い障害により、介護を受けている場合に支給されます。2年
傷病(補償)等年金療養開始から1年6か月たっても治らず、重い傷病の状態にある場合に支給されます。請求ではなく、労働基準監督署の決定で支給されます。―

「(補償)」の付く名前は仕事中の事故(業務災害)、付かない名前は通勤中の事故(通勤災害)の場合の呼び方で、内容はほぼ同じです。期限の数え始め(起算点)は給付ごとに異なり、たとえば休業の給付は、休んだ日ごとに期限が進みます。期限を過ぎそうな場合は、早めにご相談ください。

Absence休業補償の仕組み

休業中の生活を支えるのが、休業(補償)等給付です。支給額は、次の2つを合わせて、給付基礎日額のおよそ8割になります。

項目支給額
休業(補償)等給付給付基礎日額の60%
休業特別支給金給付基礎日額の20%

給付基礎日額

原則として、事故が起きた日の直前3か月間に支払われた賃金の総額(ボーナスなどは除く)を、その期間の暦日数で割った金額です。

計算の例

給付基礎日額が1万円の場合、1日あたり6,000円+2,000円=8,000円が支給されます。

最初の3日間(待期期間)

最初の3日間は、労災保険からは支給されません。仕事中の事故の場合は、会社が平均賃金の60%以上を補償する義務があります(労働基準法76条)。通勤中の事故の場合は、この会社の補償義務はありません。

休業特別支給金は、会社に損害賠償を請求する際、損害額から差し引かれないとされています(詳しくはコラム「労災で慰謝料は請求できる?」)。

Troubles申請でつまずきやすい場面と対応

会社が請求書の証明を拒んだとき

請求書には、事故の状況などを会社が証明する欄があります。会社には、労働者から証明を求められたときは、すみやかに証明する義務があります(労働者災害補償保険法施行規則23条)。それでも会社が証明しない場合は、証明欄が空いたままでも、会社が証明を拒んでいる事情を書き添えて、労働基準監督署に請求書を提出できます。詳しくはコラム「会社が労災を認めないときの対応」もご覧ください。

健康保険を使ってしまったとき

仕事中や通勤中のけが・病気には、健康保険は使えません。すでに健康保険で受診した場合は、まず受診した医療機関に、労災に切り替えられるかを相談します。切り替えられない場合は、加入している健康保険(協会けんぽなど)に医療費を返還したうえで、支払った治療費の全額を労災保険に請求します。

パート・アルバイト、一人親方の場合

労災保険は、パートやアルバイト、派遣社員なども含め、雇われて働くすべての労働者が対象です。一人親方や中小企業の事業主などは、労災保険に特別加入している場合に対象になります。

Disability障害(補償)等給付と障害等級

治療を続けても症状がこれ以上よくならない状態(症状固定)になり、障害が残った場合は、障害(補償)等給付を請求します。障害の程度は1級から14級に分かれ、等級によって支給の形が変わります。

障害等級支給の形支給額の例
1級〜7級年金1級は給付基礎日額の313日分、7級は131日分(年額)
8級〜14級一時金8級は給付基礎日額の503日分、14級は56日分

等級の認定では、医師が作成する診断書の内容が大きく影響します。痛みやしびれ、動かしにくさなどの症状を、主治医に具体的に伝えておくことが大切です。認定された等級は、会社への損害賠償を請求する場合の金額にも影響します。詳しくは「後遺障害・障害補償給付」のページをご覧ください。

Application Flow申請から支給決定までの流れ

  1. 受診時に「仕事中(通勤中)のけが」と伝える

    労災指定の医療機関なら、治療費の窓口負担なしで受診できます。

  2. 請求書を用意する

    給付の種類ごとに請求書があります。労働基準監督署の窓口や厚生労働省のウェブサイトで入手できます。

  3. 会社と医師の証明を受ける

    事故の状況などを会社が、けがの状態や休業の必要性などを医師が証明します。

  4. 労働基準監督署に提出する

    療養の給付の請求書は、受診した労災指定の医療機関を通じて提出します。

  5. 調査と支給・不支給の決定・決定に納得できない場合

    事故の状況や業務との関係について、調査や聞き取りが行われることがあります。決定を知った日の翌日から3か月以内に、審査請求をすることができます(「労災の不服申立て」)。

どの給付を、いつまでに請求すればよいか確認しませんか

初回のご相談は60分まで無料です。請求できる給付と期限、会社が協力しない場合の進め方を一緒に整理します。ご家族からのご相談も承ります。

Support弁護士に依頼した場合にできること

請求の漏れを防ぐ

給付の種類と期限を確認し、請求の漏れがないように整理します。

会社が協力しない場合の対応

労働基準監督署への説明と、書類の準備をお手伝いします。

障害等級の認定に向けた準備

診断書や検査資料、日常生活への支障の記録を整えます。

決定に納得できない場合

不支給の決定や等級に納得できない場合の、審査請求を検討します。

Fee労災保険給付申請の弁護士費用

ご相談内容、請求する給付の種類、会社が協力しているか、後遺障害の有無、不服申立ての要否により、費用は異なります。ご依頼の前に、見通しと費用をできる限り分かりやすくご説明します。

初回のご相談

60分まで無料です。ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も承ります。

ご依頼の費用

着手金・報酬金は、ご依頼の内容(労災保険の申請、後遺障害の申請、不服申立てなど)によって異なります。目安は「弁護士費用」のページでご確認いただけます。

具体的な費用は、事案の内容により異なります。正式なご依頼の前に、弁護士費用と対応範囲をご説明し、ご納得いただいたうえで進めます。詳しくは「弁護士費用」のページもご覧ください。

FAQよくある質問

労災の申請は、自分でもできますか?
はい。労災保険の給付を請求するのは、被災されたご本人(亡くなった場合はご遺族)です。会社が手続きを手伝うことが多いですが、会社に任せきりにする必要はありません。
会社から「労災ではない」と言われました。申請できますか?
申請できます。労災に当たるかどうかを判断するのは、会社ではなく労働基準監督署です。
休業補償は、いつから、いくら受け取れますか?
働けずに賃金を受けない日の4日目から、給付基礎日額の60%の休業(補償)等給付と、20%の休業特別支給金が支給されます。合わせて、給付基礎日額のおよそ8割です。
請求の期限を過ぎてしまいました。もう受け取れませんか?
療養・休業などの給付は2年、障害・遺族の給付は5年で時効になります。ただし、休業の給付は休んだ日ごとに期限が進むため、直近2年以内の分は請求できる場合があります。あきらめずにご相談ください。
申請から支給までは、どれくらいかかりますか?
事案によって異なります。けがの療養や休業の給付は比較的早く決まる一方、精神疾患や過労による病気は、業務との関係の調査に時間がかかる傾向があります。

労災の申請でお困りの方へ

「どの給付を請求できるのか分からない」「会社が協力してくれない」という段階でも構いません。初回のご相談は60分まで無料です。ご本人・ご家族・ご遺族からのご相談を承ります。

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弁護士 岩本尚光(静岡県弁護士会所属/所属:弁護士法人HOPE法律事務所)